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今月の施策 | 中小企業・小規模事業者の事業承継について

事業承継には明確な期限がないことから、日々の経営に多忙であることや、何から手を付けてよいかわからないことなどを理由に、わかってはいるものの対応を後回しにしてしまっている経営者の方は少なくないでしょう。

事業承継は後継者育成期間なども考慮すると、5年から10年かかるとも言われています。事業の維持、成長が可能と考えていながら、後継者の確保が出来ずに廃業を選択せざるを得ない状況に陥っているケースもあるなか、これまでご自身が築き上げ成長させてきた事業、経営資源を次世代へ繋いでいくためにも早めの対策を計画することが大切です。また、平成30年には事業承継税制の改正もあり国としても中小企業・小規模事業者の事業承継を後押ししています。

今回は、事業承継の基本的な考え方について説明させていただきます。

1.中小企業・小規模事業者の事業承継の現状について

まずは、中小企業・小規模事業者の経営者の高齢化の現状について把握しましょう。


中小企業の経営者年齢の分布(左グラフ)について見てみると1995年の経営者年齢のピークが47歳であったのに対して、2015年の経営者年齢のピークは66歳となっています。経営者年齢の高齢化が進んでいることが見てとれます。

また、経営者の平均引退年齢(右グラフ)では、直近の経営者の平均引退年齢は、中規模企業で67.7歳、小規模事業者では70.5歳となっています。2020年頃には、数十万の団塊経営者が引退時期にさしかかるといわれています。

中小企業の経営者年齢の分布(年代別)
図
中小企業の平均引退年齢の推移
図

(出典:「事業承継マニュアル」中小企業庁 2017年3月)


廃業に関する調査データでは、60歳以上の経営者の50%が「廃業を予定している」と回答しており、その理由に後継者を確保できないことを挙げる回答が3割近くあります。

後継者の決定状況
図
廃業を予定している理由
図

(出典:「事業承継マニュアル」中小企業庁 2017年3月)

また、廃業予定企業であっても、3割の経営者が、同業他社よりも良い業績を上げていると回答し、今後10年間の将来性については4割の経営者が少なくとも現状維持は可能と回答しています。

画像クリックで拡大表示

図表

(出典:「事業承継ガイドライン」中小企業庁 平成28年12月5日(平成29年9月19日更新)

冒頭にも書かせていただきましたが、事業の維持、成長が可能と考えていながら、後継者の確保が出来ずに廃業を選択せざる得ない状況はとても残念なことです。 これまで経営者の方の努力で築いた経営基盤、技術・ノウハウが途絶えてしまうことは当事者のみならず、雇用機会を提供してきた地域経済や、国内産業の発展にも影響が及ぶことが考えられます。逆に言えば、これまでの事業活動を通じて地域や日本の社会に貢献してきたと言えるでしょう。

2.事業承継とは

そもそも「事業承継」という言葉には明確な定義があるわけではありません。多くの方は「後継者確保」の意味合いで考える方が多いと思いますが、「相続税の問題」といったように考える経営者もいます。経営者の置かれた状況により、その捉え方、意味合いは少なからず異なります。2016年に策定された「事業承継ガイドライン」では、次世代に引き継ぐ事業を以下のような2分類3構成要素を挙げています。

【経営の引継ぎ】

◯人(経営の承継):経営権

◯知的資産の承継:経営理念や取引先との人脈、経営者の信用、技術ノウハウなどの承継

【資産の引継ぎ】

◯資産の承継:自社株式・事業用資産、 債権や債務など

図

(出典:「2017年版 中小企業白書」中小企業庁)

経営と資産を分けて考える理由については、経営の承継者と、資産の承継者が異なるケースがあることや、後継者の選定・了承などといった「経営の引継ぎの課題」と、資産の買取・売却や納税などといった「資産の引継ぎの課題」をはっきりと明確に区別して考えることが必要となるからです。

3.後継者の選び方

事業承継は、引き継ぐ相手によって、以下の3つの方法があります。

①親族内承継:経営者の子や親族などへ引き継ぐこと
②親族外承継:経営者と親族関係にない役員や従業員へ引き継ぐこと
③M&A(*1):社外の第三者に会社や事業を譲渡すること
(*1)英語:Merger and Acquisition:「合併と買収」の略

以前は親族内承継が多数を占めていましたが、現在は、職業に対する親子の価値観も多様化し、親族内での後継者確保が昔と比較して難しくなっており、親族外承継やM&Aの割合が増えているようです。

また、事業承継方法には、引き継ぐ相手によってメリット、デメリットがあります。過去のコラムに掲載していますので、併せてお読みください。

中小企業・小規模事業者の事業承継(2014年11月)

なお、中小企業庁から事業承継についてわかりやすくまとめた「事業承継マニュアル」が発行されています。事業承継について理解を深めること、円滑な事業承継の実現のために、ご活用いただくことをおすすめします。

「事業承継マニュアル」を公表します (中小企業庁 平成29年4月10日)

いかがでしたでしょうか?今回は、中小企業・小規模事業者の事業承継の現状と基本的な考え方について説明させていただきました。

次回では、今年の4月に改正された事業承継税制や、事業承継にかかる補助金施策、国の支援体制などについて説明させていただきます。






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