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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧= 平成29年度中小企業関係概算要求等から見た施策の動向

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今月の施策 バックナンバー

イラスト中小企業庁は、8月、平成29年度中小企業関係概算要求と平成28年度補正予算案の概要を取りまとめました。平成29年度中小企業対策等の概算要求額は経済産業省所管分が1,351億円(平成28年度予算額1,111億円、対前年増減+240億円)となっています。

中小企業・小規模事業者の販路開拓・海外展開支援や中小企業・小規模事業者への支援ネットワークの強化、事業再生・承継支援などを拡充する要求額が提示され、中小企業・小規模事業者の経営力強化と需要開拓に力点が置かれた内容となっています。

今回は、平成29年度中小企業関係概算要求等の概要を見ることにより、来年度の施策について少し考えてみたいと思います。


1.概算要求と来年度の中小企業施策

日本経済の構造変化の中で、企業数は減少傾向にあり、直近5年間で約40万者が減少しています。このような状況を受け、中小企業・小規模事業者政策の今後の基本的な方向性を見据えた来年度の中小企業関係概算要求等が公表されました。

具体的には、政策の基本的な方向として、①経営力強化・生産性向上に向けた取組、②活力ある担い手の拡大、③安定した事業環境の整備、④災害からの復旧・復興を政策の柱として予算案および要求額を組んでいます。

<図表1:中小企業関係平成28年度補正予算(案)・平成29年度概算要求額>

図

(※は財務省計上分も含めた額)

話は変わりますが、中小企業政策の公表については一定のリズム感というか、流れがあります。まず、中小企業白書の第1部で前年の中小企業を取り巻く動向や課題を俯瞰し、これを受けて白書第2部ではその課題を分析するとともに、対応策を検討します。その検討した対応策に基づき、翌年の中小企業政策の方向性を示し、政策を具現化する中小企業施策の内容や予算の要求額を決定します。一度決定した概算要求の内容はよほどのことがない限り、来年度予算と大きく変わることはありません。例をあげるとするならば、最近では2011年3月11日に発生した東日本大震災の後の予算はこの限りではありませんでした。

長くなりましたが、つまり概算要求の内容をみれば、来年度の施策の内容を先取りすることができるわけなのです。施策のうち経済産業省関連の中小企業向けの補助金は、一般的に公募期間が短く、1週間の募集期間なんていうことがザラにあります。そのため、補助金が公募された段階で「よし、申し込んでみよう」では遅すぎるのです。事前に補助金の存在を知り、申請に向けた準備をしておく必要があるのです。概算要求を見るということは、そういった意味で企業にとって重要な情報収集になるのです。

2.中小企業関係平成28年度補正予算(案)・平成29年度概算要求額の注目ポイント

では具体的な施策を見ていきましょう。


(1) 中小企業関係平成28年度補正予算(案)

まず、補正予算ですが、上記の表を見ると、補正についての注目ポイントは、「地域未来投資促進事業」であることは一目瞭然です。この事業は、中小企業・小規模事業者の経営力向上を図るため、地域における革新的ものづくりやIT導入に加え、海外展開加速化等の政策目標を踏まえ、先進的な観光開発や輸出拡大等を幅広く支援するものです。

具体的には、中小企業者等の革新的ものづくり・商業・サービスの開発や、中小企業等経営強化法に基づくIT導入の取組を支援します。加えて、中堅・中小企業が、事業機会拡大が見込まれるTPP参加国やアジア地域において、市場開拓、共同実証等を行うこと等も支援するものです。

施策で見ると、①革新的ものづくり・商業・サービス開発支援事業、②中小企業IT経営力向上支援事業(補助金)、③需要開拓支援事業があり、それぞれ成果目標が設定されています。

<図表2:地域未来投資促進事業の成果目標>

図

また、これとは別に「小規模事業者販路開拓支援事業(小規模事業者持続化補助金)」も補正で120億円計上されており、最高1事業者50万円という補助額で単純計算すると、2万4千事業者が恩恵を受けることができることになります。この補助金については、商工会・商工会議所の伴走型支援を通じ、需要を見据えた事業計画の策定・実施を推進することができるので、まずは商工会等に問い合わせると良いでしょう。

(2) 平成29年度概算要求額

平成29年度概算要求額については、拡充される前述の小規模事業者持続化補助金やマル経融資はもちろんですが、新規の「創業・事業再生・事業承継促進支援事業」も注目すべきでしょう。

この事業は、地域における創業の促進を図るとともに、経営者の高齢化や債務超過等の課題を抱える中小企業の世代交代・再活性化を進めるため、創業・事業再生・事業承継に係る設備投資等の補助や、支援機関に対する補助等の一体的な支援を行うものです。また、創業者の基礎的な知識習得を支援するとともに、潜在的な創業者の掘り起こしも行います。

<図表3:創業・事業再生・事業承継促進支援事業の成果目標>

図


この事業についても、成果目標が明示されており、そこから国が何を期待し、どのような事業者が採択されやすいのかといったことをうかがい知ることができます。「創業・事業再生・事業承継補助金」であれば、補助を受けた後、長期間事業が継続されていること、また計画に示している従業員数を雇い入れていることなどが最低ラインとなります。

この事業自体は2017年度から2021年度までの5年間の事業ということもあり、補助事業も複数年度にわたることも今後は考えられるでしょうし、東京オリンピックの開催時期をまたぐ期間設定であることから、オリンピックに関連した拡充もされていく可能性が高いと言えます。



以上、見てきましたが、概算要求等の中身を見ていくだけでも様々なことが考えられます。よく、「政策誘導」という言葉を聞きますが、補助金の拡充や創設にはそれなりの意味があるのです。国の示す政策という波にうまく乗り、事業を有利に進めることも企業にとって1つの戦略と言えるのではないでしょうか。

【参考URL】
平成29年度 中小企業関係概算要求等の概要(PDF方式)
http://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2017/pdf/01_6.pdf

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