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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=16年3月「TPPは中小企業・小規模事業者にチャンスをもたらすのか」

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今月の施策 バックナンバー

イラスト2月4日、ニュージーランドのオークランドにおいて、6年半にわたって交渉を行ってきたTPP協定(環太平洋経済連携協定)に12カ国の代表が署名しました。

世間でTPPというと、輸入牛肉や農作物の関税が下がることによって、消費者が安く食材を手に入れることができるようになる、また反面、国内の農家や畜産業者にとっては大いなる脅威につながるなど、第一次産業への影響がよく取りざたされています。しかし、TPPは第一次産業のみならず、すべての産業に対して影響をもたらします。

経済のグローバル化が進行する中、TPPは中小企業・小規模事業者にも大きくかかわってくる事柄です。TPPをきっかけに海外とのかかわりを強め、ビジネスチャンスを拡大することもあり得るでしょう。また、そのための海外展開支援の施策も以前に比べ、充実してきています。海外展開はもはや我が国経済における潮流といえる領域に入ってきました。

そこで、今回は協定の発効が予定されるTPPと海外展開支援の施策について、見ていきたいと思います。


1.TPPとは?

まず始めにTPPという言葉の意味を確認しておきましょう。

TPPとは、環太平洋経済連携(Trans-Pacific Partnership)協定の略で、太平洋を取り囲む国々の間で、貿易や投資の自由化やルール作りを進めるための国際約束(条約)です。この条約には、関税の取扱い(物品市場アクセス)のほか、海外における工場の設置などのような国境を越える投資やサービス貿易(たとえば、インターネットを通じたオンライン英会話サービス)に関するルール作り、知的財産の保護、貿易や投資の促進を目的として環境や労働の基準を低くしないことを約束するルールなど、幅広い分野の約束が含まれています。

TPPはEPA(経済連携協定)の1つです。ただし、これまで日本が締結してきた EPAに比べ、TPPは参加国のGDP合計が世界の約4割を占め経済規模が大きいこと、貿易量も世界の3分の1を占めることになるなど、人口8億1000万を擁する世界最大の自由貿易圏の誕生を意味しています。さらに、関税撤廃率が高いこと、関税撤廃以外にも対象分野が幅広いことなど、特筆すべき点が数多くあります。


TPP参加により、我が国の経済環境は今後大きく変化するため、中小企業・小規模事業者にとってもさまざまな影響が出てくることが予想されます。中小企業支援についても変化していくでしょう。施策に注目すると、中小企業の海外展開支援を中心として、モノづくり支援や製品のブランド力アップを狙うものなどの施策が今後さらに厚くなっていくでしょう。また、国際競争力を高めるため、技術革新や生産性向上に関する施策にも重点が置かれていきます。

しかし、今後については「フタを開けてみないとわからない」といった不確定要素もまだ多く、TPP協定に関する知識も大企業に比べ、広まっていないことから事前の対策も中小企業・小規模事業者ではそれほど進んでいません。こういったTPPに関する情報を得るために、中小企業庁が中小企業支援サイト「ミラサポ」にTPP協定の特設ページを開設しました。今後、この特設ページを通じて、中小企業・小規模事業者に、TPP協定に関連する情報をタイムリーに提供していくこととしています。

<図表1: ミラサポTPP特設ページ>

図
【参考】ミラサポTPP特設ページURL
https://www.mirasapo.jp/tpp/index.html


中小企業・小規模事業者向けにワンストップで情報が得られる「TPP協定特設ページ」を活用することはみなさんにとって有益となります。

2.海外展開支援施策の概要

一般的な海外進出を、自ら販売も行う製造業で見た場合、以下のようなものになります。

<図表2:一般的な海外進出の手順>

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まず、生産も販売も国内のみの拠点で、おもに輸出入業者を介した貿易中心の段階、次に海外に自前の販売拠点を持ち、マーケティングイン発想による生産を国内で行う段階、さらに海外に生産拠点も移し、コストダウンなどを狙う段階といったものがあります。海外展開の支援施策も、このような海外進出の段階に沿った支援があります。

また、すべての業種・業態で見た場合、情報収集から計画・準備・進出という一連の流れで支援施策を見ることができます。具体的には、段階に応じて、以下のような支援施策が用意されています。他の施策体系と同様に、事前段階では情報提供・相談事業、計画段階では計画策定支援、準備段階では補助金を、進出段階では金融支援を中心とした支援となります。

<図表3:おもな海外展開支援施策>

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海外展開支援は、何も製造業に対するものだけではありません。ご存知の通り、海外ではヘルシーな日本食が以前からブームとなっています。これに加え、日本が誇る牛どんやうどんのようなファストフード店やラーメン店などのFC出店も加速しています。ブームの波に乗りつつ、人口増加が頭打ちになることが予想されている我が国の状況を鑑みれば、市場を海外に求めることは当然のことだといえます。「人口減少の課題を貿易拡大で補う」という考えは、今後、我が国の経済政策の重要な柱となるでしょう。このことから、TPPは、中小企業・小規模事業者にとって海外進出のチャンスになるのではないでしょうか。


またTPPには、メイド・イン・ジャパンを売りにするため、国内に生産拠点を戻すということに期待がもたれています。関税が低くなることによって、海外販売へのメリットが高くなるからです。しかし、ふたたび円高が進行しつつある現在、そういった可能性が低くなることもありえます。つまり、一部でメリットがあるようなことも、他方でデメリットが発生することにより打ち消してしまうところに、グローバル経済の怖さがあります。一国だけで経済活動を行っているわけではないのですから。


現在、TPP協定の企業向け説明会が開催されています。そのような説明会の日時・場所などの情報が先述のミラサポTPP特設ページに掲載されています。また、TPPを活用した市場開拓や海外展開をめざす中小企業などのための相談窓口も設置されています。そのような相談窓口に関する情報も掲載されています。相談窓口の設置は、TPPがもたらす多様なメリットへの理解を促進し、中小企業・小規模事業者を含む我が国企業のTPPを活用した市場開拓や海外展開に向けた取組が加速するよう、きめ細かな対応を行うことを目的としています。

みなさんもご関心あれば、まずはこういったところでの情報収集から始めてみられてはいかがでしょうか。

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