商工会 100万会員ネットワーク COMPASS CLUB
 
スペース
コンパスクラブ コンパスクラブTOP 商い知っ得情報TOP 地域情報TOPページ
スペース
スペース
現在のPAGE

あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=15年9月「ふるさと名物を応援する支援策」

現在のPAGE
スペース
今月の施策 バックナンバー

中小企業地域資源活用促進法(以下、「地域資源法」)という法律があります。この法律は、平成19年に施行された法律で、地域の優れた資源を活用した新商品や新サービスの開発や販路開拓を通じた新たな事業(地域資源活用事業)に取り組む中小企業を支援するものです。

国は、平成17年から中小企業の新事業活動と称して新事業展開を推奨していますが、この地域資源活用事業は、新事業活動の一つの類型と言えます。

今年、地域資源法が改正され、地域資源を活かした 「ふるさと名物」をテコに地域活性化することとなりました。地域資源は、「眠れる資源」です。それを認識し、活用するか、活用しないかは、地域に根ざす中小企業にとって大きな差となるでしょう。

そこで、今回は、ふるさと名物でふたたび注目を浴びている地域資源について触れたいと思います。


ふるさと

1.地域資源法の仕組みと改正の概要

まず、地域資源法に基づく支援の流れを見てみましょう。

地域資源法では、都道府県が地域の特産物を「地域資源」として指定します。これを受け、中小企業が「地域資源」を活用した商品やサービスを開発する事業計画を策定し、計画を国(地方経済産業局)に提出したのち、認定を受ければ、認定中小企業のみが受けられる支援措置を活用できます。

<図表1:地域資源法に基づく支援のスキーム>

図


法の施行後の約8年間で、地域資源が全国で約14,000件指定され、地域資源を活用した中小企業者による事業計画が約1,300件認定されています。

しかし、これまでの地域資源法では、ほとんどが個社の取組み(95%超)であったため、地域ブランドの創出までには至っていません。また、売上も約6割が1000万円未満と少額であったことから、販路開拓や情報発信を課題とする事業者が多くなっており、地域経済への波及も限定的となっています。一方、先述の通り、地域資源は全国津々浦々に豊富にあり、地域資源を活かしたビジネス発展の余地は大きいと言えます。

そのため、今回の改正では、地域資源を活用した商品・サービス(群)である 「ふるさと名物」をテコに地域活性化、これは「アベノミクス」でいうところの「地方創生(ローカルアベノミクス)」ですが、これを図るため、市区町村が旗振り役となり、「ふるさと名物」を応援することを宣言する「ふるさと名物応援宣言」等の積極的な関与により地域ぐるみの取組を促進するとともに、小売・ネット業者等と連携することや体験型観光(リンゴ狩りや機織り体験など)への支援追加により消費者嗜好に合った商品開発・販路開拓などを行うことが明記されました。

この結果、今回の改正による支援措置については、次の支援策が拡充・創設されることとなりました。


(1) 複数の中小企業者の共同した取組を支援強化(拡充)

まず、複数の中小企業者などの取組を支援するため、以下の支援策が拡充されることとなりました。
■複数の中小企業者の共同した取組を支援強化
@補助金

中小企業者のグループが、連携・共同して地域産業資源を活用した商品・サービスの開発製造、販路開拓等を行う際の経費を補助(補助率2/3)します。
A地域団体商標の登録料等の減免

組合等が、事業計画に基づき、地域団体商標の登録を受ける際の登録料・手数料を減免します(出願料:12,000円→6,000円、登録料:37,600円→18,800円、登録更新料(10年ごと)48,500円→24,250円)。
B市町村による高度化融資

複数の中小企業者(グループ、組合等)が、事業計画を実行する際に必要な土地、設備等に対し市町村が融資する場合、中小企業基盤整備機構が市町村に無利子又は低利で融資を行います。
■地域産業資源を活用した商品等の需要の開拓に取り組む中小企業者に対する支援(補助金)

市場調査や広報(マーケティング)、展示会への出展やアンテナショップの運営等、「ふるさと名物」の販路開拓のための取組(市場ニーズについて生産者へのフィードバックを含む)にかかる経費を補助します。


(2) 地域産業資源活用支援事業を実施する一般社団法人等に対する支援(新規)

また、中小企業の行う商品開発や販路開拓・情報発信などの地域資源活用事業を支える一般社団・一般財団・NPO法人へ以下の支援も行われます。
@補助金

地方の中小企業者(生産者)と都市部の小売事業者等をつなげることや、アンテナショップの運営、ブランド戦略の策定等により、中小企業者による商品開発・販路開拓を支援する一般社団法人、一般財団法人、NPO法人の取組(地域産業資源活用支援事業)を認定し、取組に要する経費を補助します(補助率2/3)。
A信用保証の特例

認定地域資源活用支援事業を実施する一般社団法人等を中小企業者とみなし、信用保証の保証対象とします。

2.「ふるさと名物応援宣言」の手順や概要

次に「ふるさと名物応援宣言」ですが、これの手順や内容がガイドラインとしてまとめられました。概要は次のとおりです。


(1) 内容の検討・決定

「ふるさと名物応援宣言」をする対象(ふるさと名物)を何にするか、どのように支援していくのか、といった内容について、地域資源を活用する事業者や、当該事業者を支援する関係団体など、地域における多様な関係者の意見を聴取するなど、その地域の実情に応じ決定します。内容の検討に当たっては、@関係者等へのヒアリングを行う、A関係者等が参加する協議会を開催し、意見を集約する、B住民から広く意見を聴く、などの方法が想定されています。


(2) 「ふるさと名物応援宣言」の実施

自治体のホームページや記者発表を通じて、広く「ふるさと名物応援宣言」を公表します。宣言の公表に当たっては、関係団体等とも連携し、多くの人に情報が発信されるような工夫を行うよう努めます 。


(3) 「ふるさと名物応援宣言」の類型

「ふるさと名物応援宣言」は、対象とする主な地域資源の種類により、大きく次の3類型に分けられます。ただし、1つのテーマ(地域ストーリー)で繋がれた、複数の異なる種類の地域資源を組み合わせた「ふるさと名物」を対象とすることも可能です。
@農林水産品活用型

農林水産品そのものを対象とすることは不可とし、農林水産品の加工商品やその生産活動の体験サービスを対象とします。
A鉱工業品活用型

鉱工業品そのものを対象とすることも可能ですが、外縁が明確になるよう、対象の範囲が明確であるものを対象とします。
B観光資源活用型

観光資源を活用する旅行商品等を対象とします。

<図表2:地域資源の種類と事例>

図


「ふるさと名物応援宣言」に記載する内容は、「ふるさと名物」の独自性を印象づけ、そのブランド価値(差別化)につながるよう、当該地域の歴史・気候風土・生活文化・地理的特徴等の背景説明、活用する地域資源の特性等について、なるべく具体的に整理することが求められています。

「ふるさと名物応援宣言」の対象となる「ふるさと名物」についても、統一感があるイメージを想起させ、地域ブランドとしての発信効果を高めるために、絞り込み(選択と集中)が必要となります。そのため、1自治体で1テーマに絞る(テーマに関連する複数の地域資源を組み合わせる場合も含む)ことが推奨されています。


ふるさとの名物商品については、地方創生事業の一環として全国商工会連合会公式ECサイト「ニッポンセレクト.com」で都道府県等が指定する「ふるさと名物商品」を積極的に応援する特設ページが、6月1日からすでにオープンしています。このサイトでは、地域経済を支える中小企業・小規模事業者等が、農商工連携や地域資源の活用などにより開発した商品などをウェブ上で紹介・販売しています。

現在、この通販サイトではふるさと名物商品を定価の3割引での割引販売(割引分は都道府県が助成)を実施しております。もちろん、期間限定ではありますが、これをきっかけに自社の商品などを全国に広めていくには良いきっかけになるでしょう。

<図表3:ニッポンセレクトのトップ画面>

図

【参考URL】
http://www.nipponselect.com/



地域に眠る貴重な経営資源、それが地域資源ではないでしょうか。もともとその地域にあるもの、その地域の人々が頭を絞って地域の資源としたもの、地域資源と呼べるものにはさまざまなものがあります。


「ふるさと名物応援宣言」というのは、地域資源を活用した中小企業などの取組を「地域全体での取組」とするため、市区町村にもっと活躍してもらいたいという国の願いが込められているのではないかと思われます。このことが今回の法改正の主旨ではないでしょうか。

END
スペース スペース
平成23年度版施策知識分野別施策利用情報

分野別施策利用END

スペース
商工会 100万会員ネットワークEND
バックナンバー一覧ページTOP