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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=15年7月「自然災害に対する支援策と事前の対応」

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今月の施策 バックナンバー

イラスト昨年から、自然災害が多発しています。ここ最近の災害を見ると、昨年の御嶽山噴火、大雨や台風による災害、今年に入ってからは、口永良部島(新岳)噴火などがあり、日本は災害大国と言えます。

災害は突然やってきます。しかし、事業は継続しなければなりません。そのため、国等では被災中小企業・小規模事業者への対策や災害に対する事前の準備の促進をすすめています。災害に巻き込まれた時の対処法を事前に知っておくことは、日本で暮らす我々にとって、必要不可欠のことではないでしょうか。

今回は、自然災害に対応するための支援策について、触れたいと思います。


1.被災中小企業・小規模事業者向けの支援策

イラスト自然災害は、予想できなかった原因、経過によって、個人や地域住民、企業などが、元の生活や生産活動への回復不能、あるいは回復困難な損害を受けることを言います。災害対策基本法では「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める原因により生ずる被害」としています。

このような自然災害が起こった場合、国が実施するおもな被災中小企業・小規模事業者向けの支援策は以下のようなものがあります。

<図表1:被災中小企業・小規模事業者向けの支援策>

図

(1) 特別相談窓口の設置

当該地域の日本政策金融公庫、商工中金、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会及び中小企業団体中央会並びに中小企業基盤整備機構の支部及び地方経済産業局に特別相談窓口を設置します。特別相談窓口では、災害の影響により資金繰りに困難を来している中小企業者に対する資金繰りや経営に関する相談を受け付けます。

(2) 災害復旧貸付の実施

災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、当該地域の日本政策金融公庫及び商工中金が運転資金又は設備資金を別枠の限度額で融資を行う災害復旧貸付を実施します。

(3) セーフティネット保証4号の実施

災害救助法が適用された地域において、災害の影響により売上高等が減少している中小企業・小規模事業者を対象に、当該地域の信用保証協会が一般保証とは別枠の限度額で融資額の100%を保証するセーフティネット保証4号を実施します。また、実施前に信用保証協会においてセーフティネット保証4号の事前相談を行います。

(4) 既往債務の返済条件緩和等の対応

当該地域の日本政策金融公庫、商工中金及び信用保証協会が、返済猶予等の既往債務の条件変更、貸出手続きの迅速化及び担保徴求の弾力化などについて、災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者の実情に応じて対応します。

(5) 小規模企業共済災害時貸付の適用

災害により被害を受けた当該地域の小規模企業共済契約者に対し、中小企業基盤整備機構が原則として即日で低利で融資を行う災害時貸付を適用します。


上記以外にも支援策は、国・都道府県・市区町村で準備されます。詳しくは商工会に相談するのが良いでしょう。

2.中小企業・小規模事業者のBCP策定促進

人間は緊急事態に直面した時、多くの人は戸惑ったり、うまく対応することが困難であったりします。特に、自分の命を脅かすような事態では、「なんとしてでも生き延びよう」とか、「とにかく自分の命だけは守ろう」といった考えのもと、素早い対応ができたとしても、経営者として自身の会社や事業については、そこまで切羽詰った考えや行動がとりにくいものです。

それは「命」という最大の価値への対応ではなく、さまざまなことを考え行動することが必要になるからです。

たとえば、従業員の生活を守ることや顧客への信頼を維持するために、自社の製品やサービスを供給して会社を存続させなければなければならない時に、あなたは普段と同じような判断や行動をとれますか?


普段と同じように行動するため、緊急非常時における事業継続のための方法や手段などをあらかじめ取り決め、それを文章化しておくものをBCP(Business Continuity Plan=事業継続計画)と言います。前節で見た中小企業・小規模事業者向け自然災害への対応策は、被災後の支援策であるのに対し、BCPは被災前の対策になります。

東日本大震災などをきっかけにBCPの重要性が再認識され、BCP導入が加速されています。BCPは、何も特別なものではありません。BCPの策定・運用は、日々の経営活動の中で取り組んでいる経営管理や改善を目に見えるカタチにするもので、緊急時の対応力を向上させるとともに、自社の経営実態の把握や経営管理の再確認につながるものです。

その点では、ビジネスプラン(事業計画書)の策定に通ずるものと言え、被災時に力点を置いたビジネスプランと言い換えることができます。

BCPは経営者自らが策定するもので、ビジネスプラン同様、以下のような策定する過程が重要となります。

<図表2:BCP策定・運用サイクル>

図


BCP策定のポイントは、まず身の丈に合った取組から始めることが大切です。その点、国ではBCP策定のための指針をネット上で公開しています。「基本・中級・上級」の3つのコースに加え、「入門コース」というものが準備されています。

初めてBCPを策定する場合には、「入門コース」から始めるとよいでしょう。

<図表3:中小企業BCP策定運用指針>

図

【参考URL】中小企業BCP策定運用指針
http://www.chusho.meti.go.jp/bcp/index.html


「入門コース」では、これからBCPを策定しようと思っている中小企業・小規模事業者に最低限必要と思われる内容を経営者1人で、1〜2時間程度で作成できるよう解説しています。

たとえば、「何のためにBCPを策定するのか?」「BCPを策定・運用することにどのような意味合いがあるのか?」を検討する基本方針の立案から始まり、自社の重要商品の検討、被災状況の確認、事前対策の実施、緊急時の対応とその責任者の整理等を行います。



平成 26 年度に中小企業庁が実施した調査では、BCP 策定・運用の取組により、ほぼ全ての企業が「災害対応力の向上」に効果があったと回答しています。加えて、約半数以上の企業が「取引先の信頼向上」、「環境整備・業務改善」、「人材育成・雇用改善」に効果があったと回答し、さらに「資金繰り・設備投資改善」、「売上高・取引先増」に実際に効果があったとする企業が少なからず存在することも判明しています。適切な目標、手段を選択することで、BCP 策定・運用の取組が経営上プラスの効果に繋がることが立証されたといえます。

皆さんも、BCPを作成することにより、いつ起こるかわからない災害に対して、事前の備えをしてみませんか。

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