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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=15年2月「平成27年度中小企業・小規模事業者関係の税制改正について」

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自民、公明の連立与党がまとめた平成27年度の税制改正大綱を政府が1月14日、閣議決定しました。今回の税制改正大綱における目玉は、「法人実効税率の引下げ」です。国・地方を通じた法人実効税率は、現行34.62%ですが、これを平成27年度に32.11%(▲2.51%)、平成28年度に31.33%(▲3.29%)に引き下げ、平成28年度以降の税制改正においても、20%台まで引き下げることを目指しています。イラスト

しかし、全法人の99%を占める中小法人(資本金1億円以下)の約7割が赤字法人です。政府は、一部の黒字法人に税負担が偏っている状況から、中小法人課税の全般にわたり、各制度の趣旨や経緯も勘案しながら、今後幅広い観点から検討を行うこととしています。

今回は法人税改革元年となる平成27年度税制改正のうち、中小企業・小規模事業者関係の税制改正について見ていきたいと思います。


1.平成27年度税制改正大綱について

税制改正大綱というのは、翌年度の税制改正法案を決定するのに先立って、与党や政府が発表する税制改正の原案のことで、通常、毎年12月半ばに発表されます。政府が国会に提出する税制改正法案の元になるものです。税制の今後を示すものと言えます。

平成25年度及び平成26年度の税制改正では、企業の賃金引上げや設備投資を促進するための措置等が講じられてきました。こうした取組みもあり、就業者数や名目総雇用者所得の増加など雇用・所得面においては大企業を中心に改善傾向が続き、企業部門の高水準の経常利益の実現も相まって、景気は緩やかではありますが、回復基調が続いています。

イラストしかし、景気の回復状況にはばらつきがみられ、特に地方や中小企業・小規模事業者では回復基調が実感できないとする声も多く聞かれます。今後は、デフレ脱却や経済再生をより確実なものとするために、地方や中小企業・小規模事業者においても経済の好循環が実感できるようにしていくことが求められます。そのためには税制においても、企業が収益力を高め、賃上げも積極的に取り組んでいくよう促していく必要があります。

こうした観点から、平成27年度税制改正大綱では、平成27年度から法人税改革に着手し、一部の黒字企業に税負担が偏っている状況を是正して、広く負担を分かち合う構造へと改革することになりました。まず、平成27年度税制改正では、課税ベースの拡大等により財源を確保しつつ、経済の好循環の実現を後押しするため、税率引下げを先行させます。この税率引下げと課税ベースの拡大等の改革は、大きく分けて2段階で進めることとしています。

<図表1:法人税改革の枠組み>

図

全法人の99%を占める中小法人については、軽減税率や中小企業投資促進税制等のような各種の政策税制が適用されるほか、欠損金繰越控除の控除限度、特定同族会社の留保金課税、法人事業税の外形標準課税をはじめとする多くの制度において、大法人と異なる扱いが認められています。

中小法人の中には、大法人並みに多額の所得を得ている法人もあれば、個人事業主に近い法人まであることから、一律に資本金1億円以下の中小法人として、同一制度を適用することに対する妥当性についても検討することとされています。

2.主な中小企業・小規模事業者関係税制改正の概要

では、次に平成27年度税制改正大綱における、中小企業・小規模事業者に関する税制改正の概要に触れたいと思います。主な内容と措置は、以下のとおりです。

<図表2:平成27年度中小企業・小規模事業者関係の税制改正>

図

このうち、いくつか概要を見ていきます。


(1)中小企業者等に係る軽減税率の維持

中小企業等の法人税率は、年800万円以下の所得金額について19%(本則)ですが、租税特別措置法により平成26年度末まで15%に軽減されています。地域経済を支える中小企業等について、法人税率を15%に軽減する措置の適用期限を平成28年度末まで2年延長します。


(2)研究開発税制の強化・重点化

企業のオープンイノベーション(外部の技術・知識を活用した研究開発)を促進し、企業(大・中堅・中小・ベンチャー企業)・橋渡し研究機関・大学等が各々の機能を発揮しつつ有機的に連携するイノベーション・ナショナルシステムの強化を図るため、控除率を大幅に引き上げるとともに中小企業等の知的財産権の使用料等を対象費用に追加するなど、オープンイノベーション型の抜本的拡充を実現します。


(3)所得拡大促進税制の拡充

平成29年4月の消費税率の再引上げに向けて、経済の好循環を定着させていくため、平成25年度改正で創設された「所得拡大促進税制」の給与総額増加要件(雇用者給与等支給増加割合の要件)を緩和し、継続して着実に賃上げに取り組む企業をサポートします。


(4)事業承継税制の拡充

経営者の高齢化が進む中、中小企業の事業承継のより一層の円滑化を図るため、2代目から3代目に承継する場合に、贈与税の納税義務が生じないようにするなど、事業承継税制を拡充します。


(5)地方を訪れる外国人旅行者向け消費税免税店の拡大(商店街・ショッピングセンター等)

訪日外国人による日本での買物の消費額は増加傾向にあり、平成26年に消費税免税対象物品を消耗品(化粧品類等)も含めた全品目に拡大するといった環境整備が進む中で、その需要を取り込むため、商店街等において、各免税店が第三者に免税手続を委託(ワンストップ化)することを可能とすることにより、各店舗での手続負担を大幅に軽減します。これにより、外国人対応について、語学力等の不安がある地方の中小企業等も含め、免税手続を委託している複数店舗での購入額を合算して、免税販売の対象とすることを可能にします。


平成27年10月に予定していた消費税率10%への引上げ時期が平成29年4月となりました。景気判断により延期された消費税率引上げですが、税制改正大綱では、社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たすとともに、市場や国際社会からの信認を高めるために財政健全化を着実に進める姿勢を示す観点から、平成29年4月の引上げについては、「景気判断条項」を付さずに確実に実施すると、平成27年度税制改正大綱で明記されています。つまり、「もう延期はない」ということになります。消費増税に向けた準備も重要となっています。

これに伴って、消費税転嫁対策特別措置法の適用期限も、消費税率10%への引上げ時期の変更にあわせ、平成30年9月30日まで1年半延長することになり、政府は引き続き消費税の円滑かつ適正な転嫁について万全な対応を進めることとしています。

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