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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=14年5月「補助金申請サポートの開始」

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今月の施策

補助金・助成金(以下「補助金」)は、融資と異なり、返済不要のお金です。ただし、金融機関からの融資というような資金調達の方法とは異なり、まず自腹を切った後に入る資金と言えます。さらに、申し込みや補助金をもらう際に提出しなければならない書類も複数あり、また申し込んだからといって必ず利用できるものでもありません。

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こういった点から、民間のコンサルタントを中心に補助金獲得を支援するビジネスも多く存在しています。企業にとって補助金申請の手続きは日常茶飯事の業務ではないため、慣れない作業だと言えます。しかし、4月1日から公的な支援策(つまり、施策)として、小規模事業者等の補助金申請書類の作成をサポートする新たな制度(補助金申請サポート)が開始されました。

今回は、補助金というものがどういうものであるのか、そして補助金申請サポートとはどんな施策なのかを見ていきたいと思います。

1.補助金について

経済産業省や厚生労働省に代表される補助金・助成金の類は、政策誘導的な側面を持っているため、その傾向は時期によりそれぞれ特徴を有しています。

ここ数年の補助金について見ると、現状ではものづくりや技術革新、新たな事業活動に関する分野に力点が置かれています。これはわが国製造業の国際競争力の強化および経営革新や新連携、農商工連携等による新事業活動の促進が求められている結果であり、またこれら新たな事業が雇用創出の源泉となるからです。

先述のとおり、補助金は原則返済不要の資金で、精算払いが基本となっています。

イラスト精算払いとは、技術開発のための原材料や新事業のために雇い入れた従業員の賃金等の経費をまず企業の側で支払ったのち、ある一定期間経過後に企業にそのうちの何割かが入金される(後払い)システムです。つまり先程も見たように、補助金を申請しても基本的に企業の側でまず自腹を切らなくてはなりません。

次に、補助金は予算の関係上、採択数が確定していることから申請しても必ずもらえる(受給できる)わけではありません。提出された申請書の内容を厳密に点数化し、点数の高い申請内容(企業)から選ばれる(採択される)ということから、よく入学試験に例えられます。

資金調達の手段になるとは言え、実際には精算払いということもあり、事業費が自己資金で賄えないのであれば、申請と同時に融資の手続を行なわなければならない場合もあります。その点、補助金ばかりではなく様々な施策を組み合わせた運用が必要となります。

<図表1:補助事業・融資の流れ>

図

2.補助金申請サポートの概要

(1) 事業概要・目的

これまでの補助事業の執行に関して、“ちいさな企業”成長本部や審議会等において、小規模事業者等は人材が乏しく、忙しい日常の中で、大部の申請書を自ら作るのは難しい等の指摘がされていました。

こうした指摘を踏まえ、国は平成25年度補正予算事業の申請書類を原則3枚以内に削減することにしましたが、4月1日から、補助金申請書類作成支援の知見や経験を有する専門家が、要請に応じて事業者を訪問する申請サポートを開始することとなりました。

<図表2:補助金申請サポートの概略図>

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具体的には、事業内容のうち申請書でアピールすべきポイントや記載の不備がないかなどについて、チェック・アドバイスが無料(サポート時間は最大で2時間)で受けられるというものです。ただし、このサポートは申請代行ではないので、申請者はあらかじめ申請書を記載しておくことが必要です。とは言え、国の制度として補助金の申請をサポートするしくみは無かったことから、現在のところ数は限られていますが、大きな前進と言えるのではないでしょうか。

(2) 対象補助金

補助金申請サポートの対象となる補助金は次のとおりです。


@ものづくり・商業・サービス革新事業(新ものづくり補助金)

  取引先事業所の閉鎖・縮小により売上減少が見込まれる中小企業・小規模事業者が実施する新たな取引先を開拓するために必要な市場調査や試作開発及び事業実施に必要な設備投資等に要する経費の一部を補助することにより、中小企業・小規模事業者の振興と経営の安定に寄与することを目的とした補助事業です。補助率は2/3、補助上限額は1,000万円、下限100万円となっています。

A商店街まちづくり事業(まちづくり補助金)

  商店街等において実施する、当該地域の行政機関等の要請に基づく地域住民の安心・安全な生活環境の維持のための施設・設備等(例:防犯カメラ)の整備を支援するもので、子育て支援施設、高齢者向け御用聞き型宅配サービス施設、除雪対策設備、決済システム機器等の整備も対象となります。補助率は2/3以内で、上限額は通常1億5,000万円、下限額は50万円です。

B地域商店街活性化事業(にぎわい補助金)

  商店街組織が地域コミュニティの担い手として行う、集客促進、需要喚起に効果のある取組であって、商店街等の恒常的な集客力向上や販売力向上が見込まれるイベント等の事業を支援するもので、対象事業には、地域住民や協力組織との交流事業、子育て・介護等のサービス実施、情報発信マップ作成、機関誌発刊等が該当します。上限額は、単独の商店街の場合400万円、10商店街組織以上の場合1,200万円となります。

C創業促進補助金(創業補助金)

  この補助事業は、起業・創業や第二創業を行う個人、中小企業・小規模事業者等向けに国が認定する専門家などの助言機関(認定支援機関たる金融機関または金融機関と連携した認定支援機関)と一緒に地域の活性化や海外需要の獲得を目指す事業を支援するものです。補助対象は、弁護士、弁理士などの専門家との顧問契約のための費用や広告費等、創業及び販路開拓に必要な経費のほか、認定支援機関による事業計画の実施に係る経営支援に対する謝金等も対象経費となります。補助率は2/3、補助上限額は200万円、下限100万となっています。

なお、@新ものづくり補助金については、小規模事業者のみが支援を受けられ、C創業補助金については、創業希望者(これから創業する者)も支援の対象となります。

4月下旬、平成25年度補正による先行募集の補助事業者が採択されました。@新ものづくり補助金は、応募件数7,396件(全国の件数、以下同じ)に対して、採択件数2,916件(採択率:39.4%)、C創業補助金は、応募件数1,593件に対して、採択件数761件(採択率:47.8%)という結果でした。また、Aまちづくり補助金は25件、Bにぎわい補助金は137件が採択されました。

前述の通り、補助金申請は入学試験です。そのため、これを活用する(採択される)ためには事前に考えておかなければならないことがあります。

まず、補助事業が採択されなくても、申請する内容の事業を実施するかということです。

これは採択されなければ実施しないというのであれば、良い申請書を作成することが困難だからです。付け焼き刃で対応できるほど、申請手続きは簡単ではなく、そのような状態で採択されたとしても後で後悔することにもなります。もともと当該企業が有している事業や技術開発等のプランに補助金が合うかどうかという視点で、取り組むことが大前提となります。つまり、「まず補助金ありき」の考え方はとらない方が得策だと思います。

次に、その補助事業を今現在実施しなければならないかということです。

補助事業については確かに資金面をはじめ様々なメリットがありますが、反面色々な義務が生じるため、企業規模や能力にもよりますが、場合によっては本業を圧迫することもあり得ます。このため、その企業がやらなくてはならないことの中で補助事業自体の優先順位が低い場合、申請を見合わせることも必要です。

最後に、補助金に関する認識を正確に持っているかということです。

補助金については前述の通り、返済不要ではありますが、精算払いということから事業費を当初全額自己で賄う(自己資金又は借入)ことが必要です。借入を前提として補助事業を実施する場合、よほど良好な財務体質の企業もしくは財務的な協力体制がない限り、実行性といった意味で採択は難しくなります。また仮に1/2の補助率であったとしても採択後の事業手続説明会や精算の段階で、対象経費を減額される可能性もあることから、補助金についてはあまり資金調達と捉えないほうが良いです。単純に資金調達のためということであれば、他のメニューも検討することが望まれます。結論として、補助事業は資金調達というよりも、むしろ事業を通じて企業がステップアップするための企業全体の教育訓練のツールと捉えるべきだと思います。

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