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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=14年2月「消費増税に向けた事業者の対策C」

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今月の施策
ポイント3

1989年(平成元年)4月以降、わが国では消費税が導入されました。その当時から、商品等の価格表示、特に税込表示については、いろいろと意見が挙がっていました。その理由として、総額表示(税込表示)の価格が消費者に値上げの印象を与えやすく、商品等の価格が高くなったという印象を与えかねないためです。

このため、消費税導入後は純額表示(税抜表示)価格も用いられていましたが、2004年(平成16年)から、価格の総額表示(税込表示)が義務づけられることとなりました。

消費増税に伴い、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保及び事業者の事務負担への配慮の観点から、価格の表示に関する特別措置という消費税転嫁対策特別措置法の特例が設けられました。今回は「消費税転嫁対策特別措置法」の3つ目のポイントである「総額表示義務の特例」の内容を見ていきます。

1.総額表示義務の特例の概要

前述のとおり、消費者に対して商品等を販売する場合、あらかじめ価格を表示するときは、税込価格を表示しなければなりません。消費増税に伴い、原則は従来からの総額表示ですが、平成29年3月31日までは、「総額表示義務」の特例が設けられることになりました。

総額表示義務の特例措置とは、事業者が消費税率の引上げに際し、実際に表示している価格が税込価格であると見間違えることがないようにする(誤認防止措置)場合に限り、税抜価格を表示してもよいというものです。

ただし、税抜価格で表示している事業者は、できるだけ速やかに、税込価格を表示するよう努めなければならなりません。

また、事業者は、税込価格を表示する場合において、消費税の円滑かつ適正な転嫁のため必要がある時は、税込価格に併せて、税抜価格又は消費税の額を表示するものとしています。

ここで言う総額表示を行わなければならない事業者というのは、消費者に対して商品やサービスを販売する課税事業者のことです。免税事業者は取引に課される消費税がありませんので、「税込価格」や「税抜価格」といった表示は、消費税のしくみ上、予定されていません。

この特例を適用すれば、4月1日に値札を変更しなくても対応できます(既に、平成25年10月1日から可能です)。つまり、値札を貼り替える負担を軽減することができるわけです。これがこの特例のポイントです。

図表1:総額表示義務の特例のポイント

図表

なお、値札の貼り替え等を行う移行期間等において、店内等の一部の商品等について税抜価格のみの表示や旧税率に基づく税込価格等の表示を行わざるを得ない場合には、店内等のどの商品等の価格が税抜価格のみの表示や旧税率に基づく税込価格等の表示になっているのかを明らかにする必要があります。

2.値札等の価格表示はどうすればいいの?

誤認防止措置に該当する表示方法には、(1)税抜価格のみを表示する場合と、(2) 旧税率に基づく税込価格等で価格表示されている場合に分けられます。

以下では、それぞれの具体例と税込価格と税抜価格を併記する場合の具体例を見てみましょう。


(1) 税抜価格のみを表示する場合
@ 個々の値札、チラシ、看板、ポスター、商品カタログ、インターネットのウェブページ等において税抜価格であることを明示する方法

図表2:個々の値札等で税抜価格を明示する方法の例

図表
A 店内における掲示、チラシ等における表示により一括して税抜価格であることを明示する方法 個々の値札等又は個別の商品価格の部分には、「○○○円」と税抜価格のみを表示し、別途、消費者が商品等を選択する際に目につきやすい場所に、明瞭に以下のような表示を行うことがよいでしょう。

図表3:チラシ等で一括して税抜価格であることを明示する方法の例

図表

(2) 旧税率に基づく税込価格等で価格表示されている場合
@ 新税率の適用後においても一時的に旧税率に基づく税込価格の表示が残る場合の表示方法  個々の値札等においては、「○○○円」と旧税率に基づく税込価格を表示し、別途、消費者が商品等を選択する際に目につきやすい場所に、明瞭に以下のような表示を行いましょう。なお、どの商品等の価格が旧税率の表示となっているかを明らかにする必要があります。

図表4:一時的に旧税率に基づく税込価格の表示が残る場合の表示方法の例

図表

A 新税率の適用前から新税率に基づく税込価格の表示を行う場合の表示方法 個々の値札等においては、「○○○円」と新税率に基づく税込価格を表示し、別途、消費者が商品等を選択する際に目につきやすい場所に、明瞭に以下のような表示を行うことが考えられます。なお、どの商品等の価格が新税率の表示となっているかを明らかにする必要があります。

図表5:新税率の適用前から新税率に基づく税込価格の表示を行う場合の表示方法の例

図表

(3) 税込価格と税抜価格を併記する場合の具体例

税込価格と税抜価格が併記される場合、景品表示法で禁止される表示に該当するのは、表示されている税抜価格を税込価格であると一般消費者が誤認する場合です。

したがって、表示媒体における表示全体からみて、税込価格が一般消費者にとって見やすく、かつ、税抜価格が税込価格であると一般消費者に誤認されることがないよう表示されていれば、税込価格が明瞭に表示されていると言えます。

この判断に当たっては、基本的に、@税込価格表示の文字の大きさ、A文字間余白、行間余白、B背景の色との対照性の各要素が総合的に勘案されます。

図表6:税込価格と税抜価格の併記が明瞭に表示されているとはいえない例

@税込価格表示の文字の大きさに問題がある例 表

A文字間余白、行間余白に問題がある例 表

B背景の色との対照性に問題がある例 表

価格表示で税抜と税込の両方を併記する場合は、上記のようなことに注意しながら、税込価格表示の文字の大きさや背景色に十分気をつけて、税込価格を明瞭に表示しましょう。


いよいよ、4月1日が近づいてきました。対面販売が原則の店舗と異なり、通販は出荷日がいつかによって、消費税が5%になるか8%になるか変わってきます。最後に、通販の場合の消費税率をケースに分けて見てみましょう。

まず、@出荷日が3月31日までの場合、消費税率は5%です。

次に、A出荷日が4月1日以降の場合、消費税率は8%になります。出荷日が4月1日以降の商品は、注文日が3月31日までのものであっても、消費税率が8%になるというのがポイントとなります。


図表7:出荷日の違いによる消費税率

図

価格というものは、目玉商品など一部のものを除き、原則として3つの観点で値付けすることが必要とされています。その3つとは、@消費者の価値評価を反映したもの、A企業にとってかけたコストを補い利益をもたらすもの、B競合先がつけた価格に対して対抗できるものという内容です。

つまり、価格とは、消費者の価値評価、企業のコスト、競合関係を考慮して慎重に決定されなければなりません。なぜならば、価格は一度下げると、なかなか上げられるものではないからです。価格を下げるのは簡単ですが、上げるのはなかなか難しいものです。

そのため、今回の価格表示を参考にしながら、消費増税にもぜひご対処ください。

次回は、最終回になります。「消費税の転嫁および表示の方法の決定に係る共同行為」について、見たいと思います。

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