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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=13年9月「平成26年度経済産業省の概算要求について」

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「平成26年度経済産業省の概算要求について」

  8月30日、平成26年度経済産業省の概算要求・財政投融資要求等が公表されました。このうち、平成26年度の中小企業対策費の概算要求額は、経済産業省所管分が1,351億円(平成25年度予算額1,071億円、対前年増減+280億円)となっています。
  皆さんも概算要求という言葉を耳にすることがあると思いますが、この概算要求と言うのは、国の予算の編成に先立ち、政府各省庁が、例年8月末日までに財務省に提出する予算原案のことです。8月末日が提出の締め切りとなっているため、この時期は次年度に予定されている施策が次々と明らかになる時期であると言えます。次年度の施策を先取りすべく、この概算要求をみていくことは、有用です。

今回は、次年度の施策動向を示す「平成26年度経済産業省の概算要求」について、触れたいと思います。


1.平成26年度経済産業省概算要求のポイント

政府は、平成25年年初から、デフレマインドを一掃するための大胆な金融政策という「第一の矢」、そして湿った経済を発火させるための機動的な財政政策という「第二の矢」を放つと同時に、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への交渉参加、電力システム改革などの国家的課題についても、実行に着手するまでに至っています。

新政権発足後、円高は是正されつつありますが、わが国企業の産業競争力強化に向けて、高いエネルギーコスト、法人税や国内の規制、関税などの国境措置への対応が引き続き必要となっています。

このような中、政府は個人消費や企業の設備投資を真に持続的なものとするために、「第三の矢」である「日本再興戦略」を迅速かつ確実に実行するため、予算・政策資源を重点配分し、民間投資の拡大、新市場の開拓、事業再編等を促進していくこととしています。また、エネルギーコストの高止まりや消費税率引き上げを巡る動向を見据え、中小企業・小規模事業者の経営の安定を図るものとしています。


以上のような認識の下、平成26年度経済産業省の概算要求等においては、
(1) まず第一に最優先で『福島・被災地の復興加速』に取り組む。避難を余儀なくされている方が早期に帰還できるよう生活再建を支援するとともに、国が前面に出て福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組を進める。また、再び被災地が活気にあふれるよう、産業復興にしっかり取り組む。
(2) 「日本再興戦略」を迅速かつ確実に実行するため、@『日本産業再興プラン』、A『戦略市場創造プラン』、B『国際展開戦略』に予算・政策資源を重点配分する。これにより「過小投資」、「過剰規制」、「過当競争」の3つの歪みを解消し、我が国の社会的課題の克服への取り組みの中で新たなフロンティアを開拓し、世界の成長市場を獲得するとともに世界のヒト、モノ、カネを我が国に惹きつける。
(3) 加えて、日本経済の足腰を強くし、成長戦略を下支えするため、『環境・エネルギー政策の推進』『中小企業・小規模事業者の革新』に着実に取り組む。

以上の3つの基本的な考えのもと、平成26年度の経済産業政策の重点を検討し、それに基づいた概算要求等を行っています。


<図表1:平成26年度 経済産業政策の重点>

図解説

2.中小企業・小規模事業者政策の概要

前述のうち、多くの中小・小規模事業者に関係する内容は、4つ目の「中小企業・小規模事業者の革新」がこれに当たります。次に。この内容を見ていきます。

平成26年度の中小企業・小規模事業者政策については、まず産業の新陳代謝を促すことで、開業率が廃業率を上回る状態にし、開業率が米国・英国レベル(10%台)になることを目指しています。また、中小企業・小規模事業者の成長分野への進出を支援し、2020年までに黒字中小企業・小規模事業者を70万社から140万社に倍増させることも目指しています。さらに、国際展開する中小企業・小規模事業者の支援のための現地支援プラットフォームの拡大等を通じて、新たに1万社の海外展開の実現を目指すこととしています。

上記のような支援を通じて、小規模事業者に焦点を当てた施策を展開し、事業者の成長の発展段階に応じたきめ細かな支援を実施することとしています。

ではそれぞれの内容についてさらに、細かく見るとともに、具体的な施策についても触れていきましょう。


(1) 開業率10%の実現

創業予備軍の発掘、起業・創業から利益計上までの立ち上がりの時期を乗り越えるための支援を行います。

また、地域経済において重要な役割を果たす中心市街地について、少子高齢化に対応した持続可能なまちづくりを進めます。

具体的には、創業予備軍の発掘、ビジネスプラン作成から創業後のアフターケアまでの一貫支援や、地域での創業促進、資金支援強化や商店街・中心市街地活性化、事業承継を通じた第2創業の支援を行います。


【おもな支援施策】
@地域創業促進支援事業 20.0億円(新規)

年間5,000社以上の創業を目指し、全国300箇所で、女性や若者等を対象とする創業希望者の基礎知識の習得からビジネスプラン作成までを支援。また、市区町村が関与する支援スキームを新設し、創業を促進します。
A中小企業・小規模事業者経営力強化融資・保証事業 14.9億円(新規)

認定支援機関の支援を前提とした、創業・経営多角化事業に対する低利融資(基準金利▲0.4%)等を整備することで、中小企業・小規模事業者の経営力強化を図ります。さらに、 女性・若者・シニアによる創業に対する金利を引き下げます(▲0.65%)。
B新創業融資制度

創業後2年以内の事業者に対する融資制度(無担保・無保証・低利)について、貸付限度額を拡充(1,500万円→3,000万円)するとともに、据置期間の延長(6カ月→1年(運転)、2年(設備))等を行います。
C再挑戦支援資金

再挑戦する起業家に対する融資制度について、貸付限度額を拡充(2,000万円→7,200万円)するとともに、女性・若者・シニアに対する金利の引下げ(基準金利▲0.4%)等を行います。
D地域商業自立促進事業 60.0億円(新規)

インキュベーション施設の整備や空き店舗への店舗誘致等を支援し、商店街の新陳代謝を進めるものです。加えて、宅配等による「御用聞き」事業等の支援や、地域の消費活動のベースとなるコミュニティの形成に向けて、子育て支援施設の整備等を支援します。
E中心市街地活性化事業等 30.0億円(新規)

少子高齢化に対応した持続可能なまちづくりを進めるとともに、地方経済を牽引する中心市街地についてエリアを絞り重点的な支援を検討します。中心市街地活性化法の改正の検討を行いつつ多様なニーズに対応した商業機能等の整備などの取組も支援します。
F中小企業再生支援体制の強化 48.0億円の内数(43.4億円の内数)

課題の解決に向けた適切な助言、情報提供及びマッチング支援等をワンストップで行う「事業引継ぎ支援センター」を全国24カ所に拡充するとともに、親族内承継に対する支援を強化します。


(2) 黒字企業の倍増

中小企業・小規模事業者が、環境・エネルギー、健康・医療、航空宇宙などの成長分野に参入できるよう、研究開発を支援するとともに、生産向上に向け、農商工連携等の企業間連携を進めます。また、海外展開を更に進めるため、ハンズオンで一貫支援する体制を拡充・強化することで海外展開の戦略的支援を図ります。

具体的には、戦略分野への参入に向け、大学等と中小企業・小規模事業者が連携して取り組む 研究開発から販路開拓まで一貫支援することや、中小企業・小規模事業者の生産性向上の支援、海外支援プラットフォームの拡大等による海外展開1万社の実現を目指します。


【おもな支援施策】
@ものづくり中小企業・小規模事業者連携事業創造促進事業126.0億円(新規)

中小ものづくり高度化法に規定する特定ものづくり基盤技術を全面的に見直し、新たに、環境・エネルギーや医療分野などの成長分野にも対応したビジネス化を見据えた研究開発を支援し、数多くのグローバルニッチトップ企業の創出を図ります。
A中小企業・小規模事業者連携促進支援事業 23.0億円(新規)

農商工連携促進法等に基づき、中小企業・小規模事業者等が連携して行う新商品開発や販路開拓等を支援(230件程度、特にサービス分野を重点的に支援)。さらに、医療など成長分野への進出に際し参入障壁となっている許認可等の取得を支援します。
B中小企業投資促進税制

ITの活用による生産性向上を促すため、ソフトウェア及びソフトウェアが組み込まれた設備等への投資インセンティブの強化を図ります。
CIT活用促進資金

ITの活用による生産性向上を促進するため、製造ラインにおけるコンピューター化等、企業の基幹業務の効率化を図るための設備資金の金利を引き下げます(基準金利▲0.65%→−0.9)。
D中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業 31.0億円(新規)

JETRO及び(独)中小企業基盤整備機構が連携し、海外展開実現可能性調査や海外現地常設ショールームの設置等の海外販路開拓を支援します。また、海外現地支援プラットフォームを新たに5カ所程度整備し、海外現地での法務・労務等を支援します。
●中堅・中小・小規模事業者新興国進出支援専門家派遣事業(再掲)


(3) 小規模事業者に焦点を当てた施策展開

全国366万に及ぶ小規模事業者の活力を引き出すことが日本経済の再生に不可欠であり、小規模企業の振興を図るための「基本法」の制定に向けて検討するとともに、小規模事業者の成長の発展段階に応じたきめ細かな支援を実施します。

具体的には、中小企業庁に新たに「小規模企業支援課(仮称)」を設置することや、事業者の成長発展段階に応じた支援や安定的な事業継続を目指す小規模事業者等を支援します。


【おもな支援施策】
@中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業 77.2億円(新規)

小規模事業者等の相談にワンストップで対応する「よろず支援拠点」を認定支援機関等のネットワークのコーディネータ役として全国47カ所に整備するとともに、支援ポータルサイト「ミラサポ」を通じた経営相談等の体制を構築します。
A小規模事業者経営改善資金融資事業(マル経) 40.0億円(36.0億円)

商工会等の経営指導員の指導を受けている小規模事業者を対象とする日本政策金融公庫による経営改善資金融資(無担保・無保証・低利、貸付規模2,500億円)につき、貸付上限額を1,500万円から2,000万円に拡充します。
B小規模事業者等人材・支援人材育成事業 15.0億円(新規)

1)小規模事業者等(ものづくり・サービス業)の中核人材等育成、2)共同で人材育成を推進するコンソーシアムの組成や商店街の次世代人材育成、3)得意分野に応じた経営指導員の支援能力強化、4)下請事業者を指導する専門家育成等を支援します。
C小規模事業者の振興を図るための税制措置

小規模事業者の6割を占める個人事業主について、所要の税制措置を講じます。
D小規模事業者等JAPANブランド育成・地域産業資源活用支援事業 29.0億円(新規)

中小企業地域資源法の見直しも含め、B級グルメ、伝統工芸品など地域活性化につながる取組を支援し、また小規模事業者等による観光資源を活かした地域活性化の取組や産地間連携等による展示会(約30回)を通じて世界に通用するブランド力の確立を支援します。
E小規模事業者活性化事業 34.0億円(30.0億円)

認定支援機関を活用して、小規模事業者の新事業展開計画の作成(1,000件程度)や、計画に基づく新商品・新サービスや販売・提供方法の開発(1,500件程度)を支援します。


(4) 消費税転嫁対策・事業再生支援等

消費税率引き上げ等を巡る動向を見据え、中小企業・小規模事業者の経営の安定を図ります。

具体的には、消費税転嫁対策や中小企業・小規模事業者の事業再生支援・資金繰り支援等を行います。


【おもな支援施策】
@消費税転嫁状況監視・検査の徹底 46.6億円(19.8億円)

取引上の立場の弱い中小企業・小規模事業者は、取引相手から転嫁拒否等の違反行為を受けている旨を自ら申し出にくいという実態があることから、悉皆的な書面調査を実施し、474人体制で積極的な情報収集・取締りを実施します。
A中小企業再生支援体制の強化 48.0億円の内数(43.4億円の内数)

中小企業再生支援全国本部の機能拡充等により、各都道府県の中小企業再生支援協議会における中小企業・小規模事業者に対する再生支援体制を強化します。
Bきめ細やかな資金繰り支援 232.9億円(229.5億円)

公的金融・信用保証制度により、中小企業・小規模事業者に対する資金繰りを支援するもの。



なお、実際の概算要求は、財務省主計局の査定を受け、政府予算案となっている段階では変更の余地が残されています。このため、通常国会の審議を経て、予算が成立する翌年3月ごろに正式決定となります。



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