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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=12年2月「商店街の現状と今後、支援策について」

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不況を乗り切る施策利用のススメ!今月の施策ピックアップ!
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「商店街の現状と今後、支援策について」

  東日本大震災の被災地では、プレハブ商店街の様子がテレビでときおり映し出されています。震災や津波の被害から復興に向け、それぞれの商店主が頑張っている姿に触れるたび、頭が下がる思いです。「また常連のお客さんに会えたことがうれしい」「お客さんのために、お客さんとともにいきたい」といった言葉に商売の原点を見ているような気がします。
  商店街というのは、商店が集まっている街区のことを言いますが、そのような形式上の意味以上に「地域住民に役立ち、地域の魅力を発信する場」となっています。つまり、地域にとって商店街はなくてはならない存在だということです。
  しかし、シャッター通り、シャッター商店街と揶揄される商店街も少なくありません。モータリゼーションの進展やショッピングセンターの郊外立地といった問題も過去には大きく取りざたされましたが、商店街側と来街者・地域住民との商店街に対する考えの違いといったことも原因となっています。
  地域にとって大きな役割を果たす商店街。今回は商店街の現状の課題と今後の対応の方向性、支援策の内容について触れたいと思います。


1.商店街の現状と今後

(1) 商店街の実施する取組

まず2011年版の中小企業白書で示されている商店街の実施する取組を見ていきます。

下のグラフは来街者向けの取組として商店街が実施している取組とそれに対する来街者の利用希望の有無を示したものです。


<図:商店街の来街者向けの取組>

図解説

(2011年版中小企業白書を加工編集)


来街者向けの取組として、商店街は約7割が「イベント・共同宣伝事業」や「アーケード、街路灯、トイレ等の設置・管理」を実施しています。また消費者は、約7割が「ポイント・スタンプ事業」「駐車場・駐輪場の設置・管理」「情報発信」「アーケード、街路灯、トイレ等の設置・管理」「イベント・共同宣伝事業」を希望しています。

しかし、来街者の約6割が利用を希望している「宅配・出前」「クレジットカード事業」「インターネット販売・通信販売」は商店街ではいずれも実施が1割前後となっています。この当たりに、商店街側の実施状況と来街者との考えに大きなかい離が見られます。

ちなみに、商店街での実施率が高い「イベント・共同宣伝事業」はソフト事業、「アーケード、街路灯、トイレ等の設置・管理」はハード事業として、ともに商店街向けの補助事業(補助金)として一般的に行われてきたものです。時代とともにニーズが変化する来街者の利用希望の内容に補助事業も今後はきめ細かに対応していくことが必要と思います。

商店街は様々な来街者向けの取組を実施しており、消費者の利用希望も相応に高くなっています。また、来街者が増加している商店街ほど積極的に顧客ニーズの把握と活用に取り組んでいる傾向にあります。したがって、積極的に情報収集を行って消費者ニーズを綿密に捉え、商店街及び各店舗がその情報を活用して商店街の魅力向上に取り組めば、より来街者を増やせる可能性があると考えられます。


(2) 消費者、商店街の意識

全国商店街調査(2010年11月)によると、消費者が最もよく利用する店舗は、10分圏内の「コンビニエンスストア」が約8割を占め、30分以内の「大型店舗」や「量販専門店舗」「インターネット販売・通信販売」が約5割を占める一方、商店街は10分圏内でも3割に満たない状況になっています。また、商店街の競合環境を見ると、「大型店舗」「他の商店街」「コンビニエンスストア」「量販専門店舗」と競合していると答える割合が高くなっています。

以上の結果から、消費者は利便性、購入品目等を勘案して広い選択肢の中から最も効用の高い買い物場所を利用しており、商店街の競合環境は厳しいと言えます。そのため、商店街では、消費者が商店街に何を求めているかを一層的確に把握し、対応していくことが必要です。

続いて、今後5年間の消費者のニーズや関心の変化について、消費者、商店街それぞれの認識を比較したものを見ると、消費者、商店街の双方で安全・安心、環境、健康へのニーズ・関心、インターネット販売・通信販売ニーズが今後増加すると認識しています。一方で、地元店舗や近所での買い物への関心については、商店街の認識では、減少するという割合が比較的高く、商店街の危機感が反映されている一方、消費者の認識では、増加するという割合が高く、消費者が商店街に期待していることがうかがえます。

また、商店街の商品、サービス等の強みと今後強化すべきものについて見ると、商店街は、「理容・美容サービス」「飲食店」を強みと認識している割合が高く、消費者は、「生鮮食品」「総菜・パン」を強みと評価している割合が高くなっています。今後強化すべきものについては、商店街では、「生鮮食品」「総菜・パン」の最寄品への認識が高くなっている一方、消費者では、「家電製品」「家具・家財」「自転車・自動車」の買回品を強化すべきという割合が商店街と比べて高くなっており、商店街の買回品へのニーズも見られます。


(3) 商店街の課題と対応

次に、今後10年程度を展望した場合に、商店街は何が課題となり、どのような対応が必要になってくるのかについて商店街、商店街事業者、消費者の認識を見ていきます。

<図:今後10年程度を展望した商店街の課題>

図解説

(出典:全国商店街調査2010年11月)


上のグラフは、今後10年程度を展望した商店街の課題を示したものですが、商店街は経営者の高齢化や店舗、商店街の老朽化といった内部的課題の認識が高いのに対し、消費者は、大型店舗やインターネット販売・通信販売との競合や商圏人口の減少といった外部的課題への認識が相対的に高くなっています。また、空き店舗の増加を課題と認識している割合が消費者で最も高くなっており、商店街、商店街事業者以上に、消費者が空き店舗の増加を商店街の課題として強く認識していることが分かります。東日本大震災の被災地域では、これらの課題に加えて、商圏人口の減少や空き店舗の増加といった課題がより深刻化することが懸念されています。

こうした課題への対応策としては、商店街・商店街事業者・消費者いずれも「魅力的な店舗の充実」が最も高い割合となっており、各店舗が充実することによる集客力の向上が重要という認識が一致しています。また、商店街では「商店街内部の担い手の育成」の割合が高く、消費者では「客層に応じた顧客ニーズの把握と対応」「地域住民の顧客の維持、取り込み」「地域独自の商品、サービスの販売」が比較的高い割合を占めています。

以上の結果から、震災後の厳しい状況の中にも、商店街が維持・発展していくためには、担い手の確保・育成により、商店街内の高齢化という内部課題に対応しつつ、消費者のニーズを的確に把握し、対象を明確にして地域住民の需要を着実に取り込んでいくことが必要となります。


2.中小商業活性化に対する総合的な支援

最後に中小商業活性化に対する総合的な支援策を見ていきます。

中小商業活性化に対する総合的な支援は、商店街振興組合等が行うハード整備やソフト事業に対する支援策です。この支援体系は大きく2つに分かれます。まず1つ目は、地域商店街活性化に関する支援です。そして2つ目はその他の支援策になります。

<表:中小商業活性化に対する総合的な支援>

図解説

地域商店街活性化に関する支援の根拠法である地域商店街活性化法ですが、この法律は、商店街が「地域コミュニティの担い手」として行う地域住民の生活の利便を高める取組を支援することにより、地域と一体となったコミュニティづくりを促進し、商店街の活性化や、商店街を担う人材対策の強化を推進するための法律で、平成21年8月に施行されたものです。

この法律の趣旨は、@ソフト事業も含めた商店街活動への支援を強化 、A地域のニーズに沿った空き店舗利用を支援、B商店街の意欲ある人材を育成・確保、C関係省庁・地方公共団体と連携した支援を目的としています。

地域商店街活性化法に基づく支援内容は、補助金である中小商業活力向上事業、小規模企業者等設備導入資金助成法の特例、信用保険の保証限度額の別枠化、課税の特例、中小機構の高度化融資、日本公庫の低利融資があります。

このうち中小商業活力向上事業は、商店街等が地域コミュニティの担い手として実施する、少子化、高齢化等の社会課題に対応した空き店舗活用事業や地域資源を活用した集客事業等、集客力向上又は売上増加の効果のある取組を支援することにより、商店街の活性化を図ることを目的とした補助事業です。補助率は、事業の内容によって1/3〜2/3で、補助額は上限2億円、下限100万円となっています。

上記の事業は、多くは商店街を対象とするものですが、個別の商店に対してはもちろん個別企業向けのさまざまな支援策が利用可能なので、商店街全体の支援策とあわせて活用することが肝要です。



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