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あきない知っ得情報TOP=施策バックナンバー一覧=09年12月中小企業の会計について

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中小企業の会計について

「中小企業の会計」に関する指針に沿った会計処理を行う中小企業に対して支援措置が用意されています。公的なものや民間のものがありますが、この支援を支えるのは、適正な会計処理に基づく中小企業の対外的信用力というものです。

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1.アカウンタビリティと中小企業の会計

よくアカウンタビリティ(説明責任)などという言葉を耳にします。企業にとってのアカウンタビリティの最たるものとして会計があります。この場合、企業は利害関係者に対して会計責任を負うということを指しています。

会計処理は会計書類を提出する先によって、経理や税務などの処理があります。支援措置としてみた場合、税制措置が特に有名ですが、会計処理自体に対する支援制度もあります。それは、中小企業庁の「中小企業の会計」に関する指針に沿った決算書を提出した中小企業に対する融資の条件等が優遇される制度です。

具体的には2つありますが、まず1つ目として、上記指針に沿った決算書を作成・提出した場合に信用保証協会の信用保証料率が0.1%程度割引かれるというものです。信用保証料率は、財務内容その他の経営状況を勘案して、おおむね0.45%から2.2%の範囲で各都道府県等の信用保証協会が決定していますが、ここから0.1%程度割引くということになります。

「中小企業の会計」では、適時に正確な会計帳簿の作成と計算書類(株式会社にあっては、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表)の作成が義務付けられており、この書類作成により中小企業の対外的信用が得られ、自社の分析にも有利であるとされています。この結果、信用に足る中小企業、つまり「中小企業の会計」に沿った決算書を作成する中小企業に対してメリットを与えようというのがこの支援の考え方です。

「中小企業の会計」については、国で毎年調査を行っています。その内容を少し見たいと思います。平成20年度の「会計処理・財務情報開示に関する中小企業経営者の意識アンケート調査」による調査結果は次のとおりです。


■「中小企業の会計」に関する認知事項について(複数回答)

  • 「中小企業の会計を知っている」:42.47%
  • 「信用保証協会の保証料率の割引を知っている」:13.0%

■「中小企業の会計」を知ったきっかけ(複数回答)

  • 「税理士を通じて知った」:49.4%
  • 「金融機関を通じて知った」:36.2%

■「中小企業の会計」に準拠して計算書類を作成したことによる効果について(複数回答)

  • 「自社の実態が明らかになり、経営判断が行いやすくなった」:47.2%
  • 「金融機関の評価(信用力)が上がった」:41.7%

■信用保証協会が実施している保証料率の割引制度の利用状況について

  • 「利用したことがある」:15.1%
  • 「制度を知らなかった(知っていれば利用した)」:29.9%
  • 「制度を知らなかった(知っていても利用しなかった)」:33.1%

■信用保証協会が実施している保証料率の割引制度を利用しない理由について

  • 「保証協会の保証を受ける機会がない」:56.0%
  • 「割引率が低いため、利用メリットが少ない」:16.8%

確かに0.1%程度の割引というのは、それほど魅力を感じるものではないかもしれませんが、そういった定量的なメリットよりも、「実態が明らかになり、経営判断が行いやすくなった」や「金融機関の評価(信用力)が上がった」といった定性的なメリットを感じている経営者が実際には多いようです。


2.融資条件を優遇する商品と電子公告

「中小企業の会計」に対する支援の2つ目は、「中小企業の会計」に沿った計算書類を作成している中小企業を対象とした金融機関の融資商品があるということです。これはもちろん、公的な支援制度ということではありませんが、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行の都市銀行や商工組合中央金庫、さらに約110の地方銀行・信用金庫・信用組合等で「融資条件を優遇する商品」が用意されています(下記URL参照)。

■「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」を活用した無担保融資商品等を扱っている機関
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/yuushikikan.html


この「融資条件を優遇する商品」についても、前述の調査で結果を公表しています。


■金融機関における、「中小企業の会計」に準拠して決算書を作成している企業に対する「融資条件を優遇する商品」の利用経験について

  • 「融資商品を利用したことがある」:10.2%
  • 「融資商品を知らなかった(知っていれば利用した)」:42.9%
  • 「融資商品を知らなかった(知っていても利用しなかった)」:21.9%
  • 「融資商品を知っているが、利用したことがない」:13.5%

■「融資条件を優遇する商品」を利用する動機付けとして重要視している事項について(複数回答)
・「金利の軽減」:65.3%   ・「無担保で融資」:38.1%   ・「第三者保証の免除」:32.4%
・「借入金額の優遇」:31.9% ・「借入期間の長期化」:26.5% ・「審査期間の短縮」:26.2%
・「本人保証の免除」:13.7% ・「債務超過であっても、融資判断の入口で排除されない」:13.6%


以上のように中小企業が「中小企業の会計」に沿って適時に正確な決算書を作成することにより、金融におけるメリットが発生することが理解いただけたと思います。またそれと同時に、会計処理やそれに伴う資料や制度等の整備や改善というものは思わぬ新たなメリットが発生する機会(チャンス)にもなります。

アカウンタビリティの一つの出口として決算公告というものがあります。会社法の規定に基づき、特例有限会社を除くすべての株式会社は定時株主総会の終結後、遅滞なく定款に定めた公告方法(官報、時事に関する日刊新聞紙、またはインターネット上に開示する)を用いて開示します。


図解説

決算公告というのは、何も大会社だけが行うものではないのです。しかし現実はほとんどの中小株式会社で公告がなされず、また公告をしないために過料(行政上の金銭罰等)されるということもほとんどありませんでした。これは、上記の表にあるように、費用がかかることや事務的に面倒だということも大きな原因だと思います。ただ、電子公告が始まり、費用負担や面倒さが軽減されたのも事実です。

この電子公告、考え方によっては中小株式会社の対外的信用力を上げるチャンスにもなります。中小企業の決算書というのは、特に金融機関などはその正確性や信憑性というものに懐疑的な場合があります。私も経験したことがありますが、決算書がたとえば、金融機関向け、税務署向け、取引先向けといったようにいくつも存在しているケース等もありました。もちろん、こんなことはあってはならないことですが。

しかし、電子公告で貸借対照表を公告しておけば、上記のような複数の決算書が存在しないことの証明になります。また、電子公告、つまり誰でも見られるということが、決算書の見栄えをよく考えたり、会計処理の高度化につながる可能性があります。


なお、「中小企業の会計」でも電子公告が触れられています。「中小企業の会計」については、中小企業庁が発行している「中小企業の会計31問31答 平成21年指針改正対応版」に詳しく説明されていますので、是非そちらもご覧ください。

■中小企業の会計31問31答 平成21年指針改正対応版 http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/pamphlet/2009/index.htm


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