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あきない知っ得情報TOP>>FAQ情報化>>失敗事例−地域経済編3)地域の名門企業の見栄・体裁によるトラブル

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情報化編一覧
■失敗事例−地域経済編3)地域の名門企業の見栄・体裁によるトラブル
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質問

金融危機から起こった不景気で、急に仕事が減って大きな影響を受けています。取引先の状況を見てみますと、当社のような設立10年前後の歴史が浅い会社はやっていけそうですが、地元では創業から数十年・なかには数百年といった老舗の名門の会社が、軒並み苦境に陥っているようです。
歴史のある地元の名門企業のほうが、過去のしがらみがあって厳しいのでしょうか?

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答え

創業してから30年以上の「老舗型倒産」が増えています。それも地域で老舗・名門と言われる地場産業のオーナー企業や商店街の中心に位置する老舗などが、危機を迎えることも珍しくありません。
要因として
(1)今まで行ってきた事業が、市場構造の転換によって寿命を迎えてしまった。
(2)過去の成功体験に埋没した。
(3)今までの業務が長く続いたため、環境に過剰適応して転換したくてもできない。
などが挙げられますが、こうした根本にあります経営環境を大幅に改善しない限り、ITやコンピュータの活用をしても、限られた効果しか得られないでしょう。

イラスト数百年の老舗である商店では、江戸時代から宿場町の中心にある企業で発展してきましたが、代々同社の一族は地元の名士で、自社の経営だけでなく地域財界の活動の比率が高まるようになりました。
景気悪化や公共事業の削減から地域経済に深刻な影響を及ぼし、今まで自社の経営よりも地元の財界活動や地域活動などに力点を置いてきましたが、急に経営再建の必要に迫られました。
同社では、過去にオイルショックや円高不況などでも危機を迎えたこともありましたが、多くの不動産や山林など保有していたため、賃料や駐車場収入などで不振を補ってきましたし、資産を担保に金融機関から支援を受けてきました。
しかし地方の地価低下に伴い、山林の担保価値がつきにくくなったことや、金融機関の担保積増しや金利引上げを行わないと融資の一括返済の必要に迫られ、金融機関から役員を迎え入れて再建する運びとなりました。
銀行から派遣されたチームで状況を分析した結果、

1.人員が過剰で誰が何を行っているか分かりにくい。
幹部や管理職に親戚縁者や一族の知合いなどが多く、誰が何を行っているかが分かりにくく、また役職のある一族や知合いがいるため、業務が混乱しやすい。

2.会社の状況が把握しにくい
在庫・売掛金の管理や経理業務を一部パソコンで行っていても、手作業も少なくないため、月次の損益計算書に1ヶ月以上要することも珍しくない。
また資金繰り表を1度も作成したことがない。

3.使われないコンピュータ
過去に情報システムを導入したものの、顧客管理システムくらいしか活用されず、しかもデータのメンテナンスを行っていないため、DMを発送してもあて先不明で約3割が戻ってしまう。

4.組織の老朽化
地域の名門企業だったことから、現場任せの経営でも良かったものの、優秀な人材は20年位前から都市部の大企業に就職してしまうため、現場を支える力が大きく衰弱してしまった。
また今の経営者を支えるため、親戚縁者や学友などが入社し、意思決定の先送りが増えた。 そうした背景から再建案として、以下の内容計画を策定し役員会にかけました。
1)利益を生まない内勤社員を営業にし、併せて人員削減を実施する。
2)月次の予算実績管理や資金繰りを徹底し、売掛金回収を積極的に行う。
3)顧客管理システムを再構築し、既存顧客の囲い込みを強める。
4)組織をスリム化し管理職は指揮監督をメインにする。 ところが方針をめぐり、再建チームと今までの社長・役員で激しく衝突することになりました。

主な主張としては、
1)地域に密着した従業員が多く2代目・3代目も少なくないため、地域社会の結びつきや雇用する責任など、安易な人員削減は行えない。
2)売掛金回収を強引行うと顔なじみの業者が多いため、極力避けたい。
3)コンピュータよりも、代理店開拓を進めたほうが良いのではないか。
4)経営者や管理職は、そもそも現場に詳しくなる必要はないのではないか。 こうした方針の食い違いは、最終的には経営者が金融機関から派遣された役員を解任し、メインバンクを変更する事態まで起きましたが、新たな資金調達先も見つからず、急に全額返済を迫られ、身動きが取れなくなってしまいました。

経営革新やIT化の成否は、社風や企業風土によるところ少なくありません。
景気の良いときは、業界活動や財界活動も有効ですが、外の活動に力を入れすぎると、社業がおろそかになってしまうことも少なくありません。
会社の業績は景気に左右される面もありますが、会社経営の考えや方法によっても結果が大きく変わりますので、留意する必要があるでしょう。現状を受け止められずにプライドを重んじますと、状況認識が甘くなりがちです。 地域社会は共同体の色合いが強く、阿吽の呼吸で仕事が行えるメリットがありますが同時に、
1) 共同体のため、急激な変化に対応しづらい。
2) 横並びが強くなりやすく、実益よりもメンツを重んじる。
3)コミュニティが出来ているため、急な人員削減や代金回収は、評判が落ちて決断しにくい。
といったデメリットも否めません。
そのためメンツやプライドにこだわらず、現状を受け止めた上で危機感を浸透させ、現時点でできる対策から手がけていくのが、今後のポイントとなるでしょう。
地域の名門企業ほど、危機に際しても何か対策を取っていくよりは、社会的な対面や地域経済でうわさが広まること、さらには長年の努力や実績が無になってしまう懸念から、弱音を吐かないで頑張ってしまうことが多く、抜き差しならない所まで追い込まれることも珍しくありません。
こうした段階になる前に、
1)まずは起きている状況を客観的に受け止める。
2)早めに商工会の経営指導員などに相談し、社業の対策を進めていく。
といったことによって、大きな問題にならずに解決できる場合も少なくありませんので、注意していきましょう。








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